俺と2013年上半期の映画

 気付けば2013年ももう折り返し地点に来た今日この頃ですが、未だに日付を書くときに2012年って書いちゃう時がある私です。
 今年の初めに「映画ばっかり見ない」なんて決意をしてた気がしないでもないですが、去年と変わらず映画ばっかり見てる半年でしたね。そういえば去年の上半期を振り返ったときにも、「今年はかつて無いほど映画を見てるな…」なんて書いたものですが、今年も去年以上に映画を見てる一年になりそうですよ…。
 とまあ、面白くもなんとも無い前置きはこのくらいにしておいて、今年の上半期に見た映画の中で特にグッと来た映画たちと、あと上半期に映画を見ながらちょっと思った事をダラダラと書いていって、今年の上半期を振り返ったことにしましょう!


・劇場鑑賞作品数
 新作映画:127本
 その他映画:40本(旧作上映、大阪アジアン映画祭、イタリア映画祭、フランス映画祭など)
  計:167本

・劇場鑑賞回数
 新作映画:130回(「パラノーマン」「横道世之介」「愛・アムール」を二回鑑賞)
 その他映画:40回
  計:170回

 「コイツ…、ほぼ一日一回っていうキチガイじみたペースで映画館で映画見てやがる!」とか、そういう人としてどうよ…的な部分は置いておいて、昨年は新作映画が106本、旧作が14本だったので、今年は新作映画以外のリバイバル上映とか色んな映画祭とかにより足を運ぶようになったようですね。流石に東京には劣ると思いますが関西圏にも色んな映画館があって、特に最近は新作映画以外にも特集上映とかに力が入ってる劇場が多い気がします。特集上映って聞くと「また未体験ゾーンか!」なんて思う人もいるかと思いますが、他にも渋谷ミッドナイト・マッドネスとか、ゾンビ・オリンピックとかが相当にじ…っていう方向じゃなくて、最近は昔の映画のリバイバル的な上映(それこそ午前十時の映画祭みたいな)をやってくれる劇場が多くなってきてて、私のような映画鑑賞歴がそんなに長くない奴にとっては、こういう特集上映ってありがたいんですよね。
とはいえ見た本数的には新作が圧倒的に多い訳で、127本も見ちゃった新作映画の中で特にグッと来たものを10本選んで見ました。今回はカウントダウン形式で発表しましょう。まずは10位から5位までです。


10.ももいろそらを

 「女子高生が可愛い映画をトップ10に選ばない訳にはいかない!」という私の心の声は置いておいて、この映画の主人公の川島いづみ(池田愛)は「バカ!」って言葉を連呼するんですよ。この「バカ!」って言葉、私も軽く口に出しちゃったり、口には出さずとも直ぐそう思ったりしちゃうときがあるんですが、この「バカ!」って言葉の持つ重さと使う人間の軽さを感じた映画でしたね。


9.汚れなき祈り

 今年は「善と悪の境界線」を扱った映画を何本か見たのですが、その中でも特に印象に残ってるのがこの「汚れなき祈り」でした(他は、「トールマン」と「マーサあるいはマーシー・メイ」)。外から見てるとはっきりと「コレはおかしい!」と思うようなことでも、集団になるとそうじゃなくなるっていうのがどの作品にも共通してると思ったのですが、じゃあ自分がその主体になった時に同じような行動を取れるのか、もっと踏み込んで言えば「自分の正しさを担保してるのは何なのか?」という事を考えてしまう映画でしたね。その中でもこの汚れなき祈りはラストシーンのなんともいえない感じが大好きなんですよ。


8.世界に一つのプレイブック

 アカデミー賞の関連作も「ジャンゴ」「ライフ・オブ・パイ」「愛、アムール」「ゼロ・ダーク・サーティ」などなど、ホントその年のベストに選びたい映画が多くて印象深かったですね。その中でも「世界に一つのプレイブック」はこのダンスシーンが隣の人とハイタッチしたくなるほど好きなシーンでしたね。絵に描いたようなハッピーエンドなお話だけど、それがいいんじゃないかな!


7.奪命金

 アクションシーンが多くない方のジョニー・トー監督作品でしたが、面白かった!特に印象的だったのは銀行員役だったデニス・ホー。ホント、いくつかのシーンは仕事のこととかを思い出して、こっちの胸がアイタタタとなるような映画でしたね。

 
6.嘆きのピエタ

 上位に来る様な映画はやっぱりどれも強烈に印象に残ってるんですが、特にこの映画は自分の中に生まれたモヤモヤした感情を吐き出さずには居られない!と思って、ブログを描いた映画でした。頑張って色々書いたよ!


 いやー、思い返すだけでもどれももう一回みたいって言う作品ばっかりで、そりゃ127本も映画見ちゃうのもしょうがないね!なんて、自分を甘やかすのはコレぐらいにしましょう。今回はベスト10に選ばなかった映画でも別の日になったら「いや、やっぱコレがベスト10入りしてないのは(私の頭が)おかしい!」という感じで、あっさり入れ替わっちゃうぐらいのランキングなので、年間ベストを作るときにはまた変わってるのかもしれませんね。


 とはいいつつも、ベスト5に入るぐらいの映画はやっぱり自分にとって特別な映画なんですよな。他の映画でも「この映画面白い!」とか「このシーン最高!」と思うことはあるんですが、その面白いとかスゴイ!とかっていう感情じゃなくて、「あぁ…、これって俺の映画だな…」っていう気持ちになる映画。何故か知らないけども、自分の考えていたことや思っていた事(モチロン今考えてることじゃなくてずっと考えていたことや、あの時感じてた気持ちとか、そして自分の中ではきちんと整理のついていない感情なんかも)とかを形にしてくれた映画が「俺の映画」になると思うんですよ。という訳でベスト5はそういう「俺の映画」って感じたりした映画を選んでみました。ただ、ココが俺の映画と思ったポイントだ!って説明するのは非常に小恥ずかしいので、さらっとタイトルと画像を載せて流しちゃいますよ!



5.ウィ・アンド・アイ


4.はじまりのみち


3.建築学概論


2.横道世之介


1.パラノーマン ブライス・ホローの謎



  さて、ここからは新作映画以外の映画の事をちょっとだけ書きますね。旧作のリバイバル上映とかで特に印象に残ったのは「秋のソナタ」ですな。「お前の事情なんて知らんがな!」って感じで母と娘が壮絶な口喧嘩をするのがメインの映画なんですが、昔、私の姉が両親と喧嘩して時の様子を思い出すぐらいの鬼気迫る感じが強烈でした。イングマール・ベルイマン(覚えにくい名前、たぶんキチンと言えない!)は夏にも大阪で旧作の特集上映があるので、これも非常に楽しみにしてるんですよ。


 そして、大坂アジアン映画祭、イタリア映画祭、フランス映画祭と日本未公開の映画を色々見た半年でもありました。アジアン映画祭だと、ジョニー・トーの気合の入った銃撃戦とスン・ホンレイが印象的な「毒戦」、グイ・ルンメイが可愛かった「GF×BF」、ボリウッドの映画とはちょっと違った感じのインド映画「わが人生三つの失敗」、生ダダ・チャンの強烈な美貌に「俺、このまま死にたい」とダメな思いがこみ上げてきた「低俗喜劇」なんかが良かったな。あと、イタリア映画祭、フランス映画祭もなかなかグッと来る映画があったのですが、特にイタリア映画祭で見た「来る日も来る日も」(原題「Tutti i santi giorni」)っていう映画が素晴しくて、「俺に金があったら、絶対この映画の配給権を買ってして日本で公開してやるのに…」なんて思ったのでした。ホント、いつか日本公開されないかな…。



 なんか上半期だけで今年が終って良いような気がするぐらいの良い映画たちにめぐり合った気がしますが、まだまだ今年は半分残ってるわけで、下半期も良い映画にめぐり合えたらいいと思います。ただ、鑑賞本数はもう少し常識的な数に抑えたいね…と思ったり(でも、多分ムリなんだろうな…)。