俺と「酸拳〜レジェンド・オブ・カンフー」

酸拳〜レジェンド・オブ・カンフーを公開初日に見てきたぜ@シネマート心斎橋


あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!

酔拳映画を見に行ったと思ったら、
 ロシア人の大男が中国人相手にプロレスをやってた…」

な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
おれも何故そんな展開になったのかわからなかった…
頭がどうにかなりそうだった…
パワーボムだとかエルボードロップだとか
そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
もっと恐ろしいもの(ツームストーンパイルドライバー)の片鱗を味わったぜ…


ポルナレフネタはさておき、酔拳よりもレジェンド・オブ・カンフーの方に重きがある作品でした。
大まかに言って、五毒邪拳という悪の拳も魅せられたた宿命のライバルである義兄を乗り越えるため修練を積む前半と、酔拳の奥義を開眼しロシア人レスラー相手に異種格闘線を繰り返す後半部の二つに分かれます。それぞれに見所があり面白いのですが、酔拳の開眼が後半部なだけに酔拳無双を期待してると若干の肩透かし感があるのは事実。ただ、逆に前半部が丁寧に書かれているため、酔拳開眼の部分にも唐突感はなく、妙な説得力が生まれています。
そりゃ酔拳なんてアル中拳を唐突に開眼されても困るし、逆にアル中が最強武道家って言われてもイマイチ説得力がないのも事実。特に主人公が体力も気力も乗り切った若手拳法家なので、主人公の頂点への到達とその後の挫折を描くことでストーリーに説得力を持たせるのはある意味必然なのかなと思いました。


キャラクター的には主人公の嫁であるシャオミン(ジョウ・シュン)が超キュートでかつ存在感もあって良かったです。この映画に出ているキャラクターの中で、精神的にも肉体的にも完成された強さを持っているのはこの人なんじゃないかと思うほどに力強さを感じる強さでした。

ライバルの毒手(影慶や柳龍光でおなじみ)を食らった後に、濁流に飲まれた主人公を助けるために自ら濁流に飛び込む→主人公と共に河畔にたどり着く→周りの植物を使って即席の担架を作成して主人公を運ぶ→人里離れた山に住む薬師の元まで主人公を運ぶ→主人公の回復を待つ傍ら薬師の家業である酒造りを手伝う

書いてるだけで完璧超人としか思えない…。彼女がカンフーに開眼したほうが良かったのでは…。


(最強嫁シャオミンは左側)


後半はイップマン〜葉問を思わせるようなロシアVS中国の異種格闘技戦我繰り広げられ、ストーリーもかませ犬役の達人が敗北→主人公がロシア人相手に無双の流れでした。
ただ、プロレス者としては1800年代というのにフライングエルボー、パワーボム、アルゼンチン・バックブリーカーを使いこなすロシア人レスラー達にテンション上がりっぱなし。〆にツームストーンパイルドライバー(アンダーテイカーやケインの使う優しいver)まで使う者がいて良かったです。



(悪徳マネージャーも勿論いるぜ)


と若干穿った見所ばっかり書いてる気もしますが、やっぱり重厚なイップマン2部作の後だとちょっと突っ込み所が目立ってしまうのも事実。
ただ、そういった胡散臭い部分も含めてこそのカンフー映画だと個人的に思うので、その部分も併せて楽しんだ者勝ちな作品だと思います。