俺と「第10回大阪アジアン映画祭」

はい、今年も大阪アジアン映画祭に行ってきまして映画を10本(ホントは11本チケット買ってたけど都合で見にいけず…)とトークショーを1つ聞いてきました。
毎年上映後のQ&Aとかで監督とかから色々話を聞いて「なるほどなー」などと思ったりするんですが、結構あっさり忘れちゃう脳みそなので、今年はちょっと備忘録代わりにどんな内容だったか、覚えてる範囲でメモしておこうとおもいますよ。
(まあ、内容はうろ覚えなので間違ってても許してね。)

『オーサカ Asia スター★アワード&トーク』 張孝全(チャン・シャオチュアン/ジョセフ・チャン)さん


「今回初めて大阪に来たのですが、リバーカーペットでのおもてなしや今日はこのようなスペシャルな賞を頂きとても嬉しいです。」


・本日の昼間はOFFと聞いていますが、どんな風に過ごしたんでしょうか?
「今日の昼間は大阪ブラブラと散策していました。レトロな映画館を見学したり、喫茶店は台湾生まれの店主がやっているとてもレトロな喫茶店に行ったりしました。また、お昼にはステーキを食べ、大阪のたこやきも食べました。」
※この喫茶店大阪駅前第1ビルにあるマヅラ喫茶店とのこと。
マヅラ喫茶店 - 北新地/喫茶店 [食べログ]


・今回アジアン映画祭で上映された『コードネームは孫中山』に出演する事になったきっかけは?
易智言(イー・ツーイェン)監督は僕にとってこの世界に入ることになったきっかけを作ってくれた恩師であり、その恩師から映画の久し振りに出演オファーがあったので快諾しました。


・その、この世界に入るきっかけについて教えてください。
易監督が『藍色夏恋』を製作している時に、友人と遊ぶためにメトロに乗ったら二人の男に後をつけられたんです。それが易監督と楊雅吉(ヤン・ヤーチェ)監督でして、二人は『藍色夏恋』の製作のために若者をスカウトしてたのです。結局映画の出演は無かったのですが、映画に関わった2年間のうち1年ほどレッスンを受けました。(ここら辺超うろ覚え)


・『GF*BF』に出演した理由は
脚本を受け取った時に物語にとても深い感銘を受けました。脚本を読んでいる時に私の中では鳳小岳(リディアン・ヴォーン)が演じた心仁が実際の自分に近いと思っていたのですが、オファーをされたのは忠良の方でした。でも、実際の自分とは違う役を演じるのもとても楽しかったです。


・『失魂』では大ベテランのジミー・ウォングと共演してますが、彼の印象はどうでしたか?
ジミー。ウォングはホントににキャリアも素晴しくて伝説的な人物ですが、一方で普段の彼は少年のような心持った人でした。


・『GF*BF』と『失魂』では全く違う役を演じていますが、役選びの基準や役作りの方法を教えて下さい。
役選びの基準としては、自分の直感を信じるようにしてます。また、人間は一人の人間の中にいくつかの性格を持ってるんだと思っています。役を演じるという事は、自分の中にいくつかあるその性格と役のキャラクターの距離を縮めるという事だと思います、


・『真夜中の五分前』のような日本映画にも出演していますが、他の国の人との仕事はどうでしたか?
文化の違いはあるけれど、個人の本質が大事だと思いました。言葉は通じなくても感性でわかりあうことは出来ると思いました。


・最近撮影したドラマで北海道ロケをしたと聞いてますが、エピソードを教えて下さい。
雪超スゲー、マジスゲー(彼は多分こんな言葉遣いはしてなかったと思いますが…)。ロケのスケジュールがタイトで、個人的な時間が殆ど取れなかったの残念でしたので、今度はまた個人的に行きたいと思います。


・台湾のオススメの観光スポットや料理なんかを教えて下さい。
観光スポットだと台湾東部の花蓮がオススメです。料理は臭豆腐が大好きなので、皆さんも食べてみてください。


・とてもオシャレですが、ファッションで気を使っていることは?
僕自身は自分の事をファッションセンスがあると思っていないので、オシャレなものという気持ちは全然無いのですが、なるべく動きやすいカジュアルなものを見につけています。


・映画ではメガネをしてない役が多いですが、今日は何故メガネなんですか?
あんまり目が良くないんですよ。そしてコンタクトはあんまり好きじゃないんですよね(笑)。(メガネ派の私も深く共感である)


・とてもスマートな体型ですが、普段はスポーツなんかされているのですか?
定期的にジムに行く訳ではないですが、ふらっとジムに行ったりしてます。サイクリングやボクシングなど、スポーツは好きです。


・台湾映画についてどう思いますか?
昔は台湾映画は台湾の人にそれほど好かれていなかったと思います。でも、その状況は良くなってきており、今は台湾映画が台湾の人たちに好かれるようになってきたと思います。


・『KANO』の馬志翔マー・ジーシアン)監督とはとても仲が良いと聞いていますが、出演オファーは無かったのですか?
『KANO』の話は馬監督から聞いていました、でも僕に高校生の役はムリですよ(笑)!


・今後、例えば世界で活躍するなんて目標はあるのでしょうか?
今与えられた役をしっかり演じたいと思います。そして、その先に未来があると思います。


・余談
着ているものに特にこだわりが無くとも彼が着ているだけでオシャレになるなんて、同じメガネ族&着るものに無頓着なのにどうしてこうなった!などと思いました。

『点対点』黃浩然(アモス・ウィー)監督と戴偉棠(アンガス・ダイ)撮影監督


・この映画を製作するきっかけを教えてください。
この映画のアイデア自体は1999年にできあがっていました。ただ、香港では新人監督が映画を撮るのが非常に難しく、結果として15年もかかっていまいましたね。ただ、ラストシーンについては当初からあの場所でと決めていました。
香港では昔と今の変化がとても激しいです。例えば劇中に出てきた大丸もそうですし、地下鉄なども新しい路線を作る時に古いモノを壊して作っています。なので、今香港から古いモノが消えていっているのです。


・主演の陳豪(チャン・ホウ)さんはとても売れっ子の俳優さんですが、出演の経緯を教えてください。
別の現場で彼と一緒になった事があり、その縁で出演依頼をしてみたところ「脚本を送ってみてくれ」と言われ、脚本を送ってOkを貰いました。ただし、ご存知の通り、彼はとても忙しい俳優なので、撮影スケジュールを彼の予定に合わせなければならず、当初の時期からずらして撮影する必要がありました。
また、彼は珈琲のCMでとても有名なのですが、この映画では一切珈琲は飲んでいません(笑)。でも、撮影に珈琲を差し入れてくれましたね。


・香港の様々な場所でロケしていますが、苦労した事はありますか?香港では地下鉄のロケは認められていないと聞いてますが。
そうです、香港では地下鉄のロケは許可が下りないので、我々もしっかりロケハンしてゲリラ撮影をしました。香港では地下鉄で撮影すると罰金が取られるので、罰金を準備していたのですが、残念ながら撮影中も映画が公開されても未だに訴えられていません(笑)。とても。良い宣伝になると思ったのですがね。
また、香港の公園を撮影する時には使用料がかかるのですが、コチラはしっかりと払って撮影しました。ゲリラ撮影ではありません(笑)。


・この映画に出たロケ地を回ってみたいのですが、どれほどの期間があれば回れるのでしょうか?
この映画が公開された後で、ロケ地を回るツアーをしたのですが、1日では到底回りきれないので、数日かけてツアーをしました。


・蒙亭宜(モン・ティンイー)さんは大陸(吉林省だったかな)から来た設定ですが、何か理由はあるのでしょうか?
この映画は外から香港に来た人の視点と、元々香港に住んでる二つの人の視点からの映画にしようと思っていました。元々の設定では、日本、それも北海道から来た女性を一方の主役にしようと思ったのですが、奥さん(この映画のプロデューサーだったと思う)からのアドバイスもあり、予算などの都合で断念しました。彼女を吉林にしたのは北海道と同じく雪の多い土地柄だという事も一因です。


・余談
アンガス撮影監督は昨日ヨドバシで買ったカメラをつけて、トークショーの様子も撮影してたりしてましたが、司会の方が「撮影NGの方は後で連絡して下さいね」なんてジョークを言って、かなり和やかな雰囲気でした。

『運命というもの』ダン・ヴィリエガスプロデューサー


・はじめに
ダン・ヴィリエガスさんは監督・脚本のアントワネット・ジェダワンさんの公私にわたるパートナー。今回アントワネット監督は次回作の撮影のため来日できなかったけど、多くの日本の方にこの作品を見てもらって嬉しいとのこと。


・主演の二人について
二人ともフィリピンではとても人気のある俳優・女優さんです。今回、この映画の脚本を送ったら快く出演してくれました。


・映画の舞台になったバギオについて
フィリピンでは有名な避暑地で、マニラから高速バスで4・5時間ほどかかります。高地にあるので、夏場は多くの人がここを訪れるのです。


・この映画の製作について
この作品はシネマワン・オリジナルズの助成を受けて製作することが出来ました。助成を受けた費用は、だいたい100万ペソ(だったかな)です。


・劇中に出てくるおとぎ話について
映画の冒頭などに出てくる「ハートと矢」のお話は全てこの映画のオリジナルです。アントワネット監督が自分で考えて作りました。


・余談
この映画、ラストがとても切ないラブストーリーで、個人的に今回の映画祭で一番好きな作品でした。その事をサイン会で伝えると「ありがとう!監督にも必ず伝えるから」と言ってくれて嬉しかったですね。

『アイ・ファイン、サンキュー、ラブ・ユー』メート・タラートン監督&蒼井そらさん


・はじめに
メート監督
「この映画はタイで上映した時は劇場で多くの人が爆笑した作品でした。日本の皆さんも是非大きな声を挙げて笑ってください。もし、皆さんの反応が悪ければ、あまりのショックでそこ(シネ・リーブル梅田)の壁に頭をぶつけてしまうかも知れません。」

蒼井さん
「いやー、挨拶すると聞いてたけど何も考えてなかったなぁ…。タイで見たときは言葉が良く分からない部分もあったので、今日日本語字幕で見れるのを楽しみにしてます。それから、皆さんには是非この作品の良さをSNSとかで広めてもらえれば嬉しいです。」


・上映終了後
メート監督
「皆さんの反応がとても良かったので、僕も頭をぶつける事が無くて良かったです。」

蒼井さん
「日本語字幕つきで初めて見ましたが、とても楽しい作品で笑っちゃいました!」


・主演の二人について教えてください
メート監督
「二人ともとても若くてタイでは人気のある俳優・女優です。」

蒼井さん
「アイスちゃん(主演のプリーチャヤー・ポンタナーニコン)はホントに可愛くて、それでもって超賢いんですよ。映画と同じく彼女に英語を教えてもらいました。あと、サニー(サニー・スワンメーターノン)ホントイケメンでカッコいいですね。ただ、私のタイプではないですね。」


・蒼井さんのタイプはこの映画の中では誰なんですか?
蒼井さん
「(コーンポープ・チャンチャルーン演じる)ジョークがタイプですね。面白い人が好きなんですよ。」

メート監督
「彼はタイの人気のあるバンドのメンバーで、今は音楽活動を休止しています。他のメンバーのためにも彼はバンドに戻った方がいいと思いますね!(監督流のジョーク)」


・あるシーンで監督が映ってた気がしましたが、アレは本人ですか?
メート監督
「ハイ、私です。ちょっと撮影に余裕が出来たので、チラッと映ってみました。」

蒼井さん
「私も、あっ監督映ってるって気づきました!」


・キャストはどんな感じで選んでいるのでしょうか?
メート監督
「映画のキャラクターに合った人をキャスティングしようと心がけています。今回の蒼井さんもモチロン映画のキャラクターにばっちり合うと思ってキャスティングしましたし、その通りの配役となりました。」


・余談
この他にもラストシーンに関する話が合ったけど、ネタバレになりそうなのでカット。
監督は真面目そうな外見からは一見想像も出来ないですが、素の表情でジョークをぶっ込んで来る人で、こういう人がラブコメ映画を作るんだなと思いました。
あと、今年のアジアン映画祭で一番テンション上がったのは当然蒼井そらさんに握手&サインしてもらった時ですね!男なら当然ですとも!!

全力スマッシュ 郭子健(デレク・クォク)監督、黃智亨(ヘンリー・ウォン)監督、邵音音(スーザン・ショウ)さん、波多野裕介さん(音楽担当)

・はじめに
デレク監督「完成したばかりのこの映画を、世界で一番最初に日本の皆さんに見ていただける事になってとても嬉しいです。あと、スタッフの方にお願いなのですが、昨日の上映ではちょっと音のボリュームが小さかったので、今日は大音量でお願いします!」
→上映後、デレク監督も音楽担当の波多野さんも音量に満足されていた様子。

スーザンさん「今日は皆さんにこの作品を見てもらえる特別な日になった事に感謝しています。また、今日の午前中に私の娘とユウスケ(波多野祐介さん)が結婚したこともあって、二つの意味で特別な日になりました。」


・この作品を作るきっかけを教えてください。
デレク監督「今の時代、若者に元気がないように感じており、そんな彼らを鼓舞するような作品を作りたかったので、この作品の脚本を書き始めました。どん底に落ちた人でもやり直すことが出来る、そういう姿に観客が勇気をもらえる作品にしたかったのです。」


・劇中に出てる皆さんがバトミントンをしてる様子がとても自然で経験者のように見えたのですが(特に敵役のロナルド・チェン)、バトミントン経験のある方は居たのでしょうか?
デレク監督「主演のジョシー・ホーは実際にカナダに居た時にバトミントンをしてました。彼女はこの企画の趣旨に賛同し、プロデューサーも務めてくれました。また、私自身も学生の頃にバトミントンをしていました。(あと、他のキャストにも経験者がいるという話もあったけど、誰だったか忘れてしまった…。)ただ、ロナルド・チェンは全く経験はありませんでした(笑)。」


・スーザンさんはこの映画祭に上映されている「点対点」にも出演されてますが、二つの作品で全く異なるキャラクターを演じているのはどういった感じでしょうか?
スーザンさん「『点対点』の撮影の時はアモス監督から「普段のスーザンさんのままで居てくれればそれでいいですよ。」と言ってくれて、とても自然な形で撮影に参加できました。一方で『全力スマッシュ』は撮影がハードでみんなボロボロになっったりしましたが、とても楽しかったです。デレクやヘンリーのようなこれからの若くて才能の溢れる人と一緒に出来てとてもよかったです。」
ヘンリー監督「実は我々二人(デレク&ヘンリー監督)もこの映画祭で上映されている『アバディーン』に出演してるんですよ。」

・波多野さんはこの映画に参加されてどうでしたか?
波多野さん「脚本を渡されて読んだ時にとても熱い内容だなと感じて、それに負けないような内容の音楽を作りました。音楽の感じとして『80年代の日本のドラマの曲のような感じ』とリクエストされたので、そういうイメージを持ってもらえるような曲を作りました。」


・余談
特にデレク監督がとてもパワフルな方で、舞台挨拶中に観客の方に自分のスマホを渡して「コレで撮影してね!」とお願いしてたりしてましたね。
また、Q&A中に『監督の前作「燃えよ! じじぃドラゴン 」を見た方、挙手を!』という時に、多くの方が手を挙げてて(私もです)、とても恭しくお辞儀してたのが印象的でした。